伝統手摺り木版画 限定200部 番号入り
木版画で甦った北斎の肉筆の傑作「鳳凰図(ほうおうず)」
北斎は、天保の飢饉の時、蔵を開いて米を配り飢饉にあえぐ民衆を救ったとされる高井鴻山(小布施に生まれた江戸時代の儒者)の徳を讃え、天子の象徴である「龍」とともに「鳳凰」を天井絵として描いたに違いない。
北斎の最晩年の肉筆画の大作「鳳凰」図を伝統版画の高橋工房が木版画として復刻し、小学館が特別限定版として出版したいという話がきた時、北斎の緻密な肉筆画の雰囲気を壊さずに再現できるのか半信半疑であった。しかし、版元の高橋工房と職人たちの多大な努力により原画の雰囲気が見事に復刻された。ぜひ、座右に置きたい逸品といえる。(本品「解説書」より抜粋)
小布施 北斎館館長 橋本健一郎
伝統木版画でよみがえる 北斎の「鳳凰図」
高橋工房は、江戸時代の末期、安政年間に創業。木版画摺師として、また版元として150年以上にわたりその技術を継承してまいりました。代々、技法の伝承と改良を重ね、昭和53年には、文化財の修復を担う技術として文化庁の認定を受けています。
今回、北斎がその最晩年に精魂込めて直筆で描破した大作を木版画の技法で再現するにあたっては、版画のバレンをあたかも紙に筆を置くように動かすことにより、一筆一筆絵具で実際に描き込んだかのような彩色を実現することができました。さらに、46版150度摺という極限の技を駆使して極彩色の鳳凰の姿を北斎の筆の趣きそのままにあらわしています。当代を代表する彫師と摺師、名匠の技により現代によみがえる木版画芸術の極みをご鑑賞ください。
安政年間創業高橋工房六代目当主、
東京伝統木版画工芸協同組合理事長 高橋由貴子
*本作品の一点一点には、監修した北斎館の検印と限定番号入りの証明書をお付けしています。
*仕様・体裁等は変更になる場合があります。