輝き満ちる世界遺産の社
限定300部
輝き満ちる、命の根源
群青を主体とした「月華厳島」という名作がある。先生には必ずと言っていい程、もう一点対になる作品が存在する。その作品が「光燿厳島」である。シルクロードの駱駝の作品もそうあるように、東へ向かう行きの作品は群青に彩られているが、西へ向かう回帰の作品は、対照的に金茶色で描かれている。厳島の作品も力強く生きていこうとする月華厳島は群青で描かれているが、金色を橋渡しに、先生の死生観を表すもう一方の光燿厳島は、赤と緑で表現される。(中略)人は「赤」ん坊として生を受け、「青」年へと成長していく。宇宙を見据えた群青の世界から、赤は被爆経験から得た死の世界であり、緑はそれを力強く乗り越えていった生の世界である。先生の人生の中で、生死のはざまを乗り越えて生き抜いてきたエネルギーを秘めた、「光燿厳島」こそが先生の中で最も高く評価される作品である。
(宮廻正明「光燿厳島」作品解説より抜粋)
平山郁夫画伯の故郷、広島
平山郁夫画伯は1930年、広島県豊田郡瀬戸田町(現尾道市瀬戸田町)に生まれ、瀬戸内海に囲まれた自然豊かな風景の中で多感な幼少時代を過ごしました。
幼少時代の原風景やそこで得た経験は平山画伯の根源であり、深い精神性として作品に息づいています。
宮島と厳島神社
日本三景の一つである宮島は、古より島全体が神の島として崇められてきました。6世紀の推古天皇の時代に創設されたと伝えられる厳島神社は、天照大御神の子であり皇室の安泰や国家鎮護、会場の守護神とされる宗像三女神、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)を御祭神としています。
厳島神社は本社をはじめ複数の社殿や能舞台などが廻廊で結ばれて形成されており、「光燿厳島」に描かれたのは、背後に五重塔を臨み、木々の緑や海の青と建物の色彩の調和が美しい客(まろうど)神社の祓殿です。
■原画所蔵元の協力を得て、本複製画のために特別に撮り下ろした画像を使用し制作しています。
■職人の手作業により一枚一枚シルクスクリーン印刷を施し、また金色には本金泥を一部使用するなど、ぜいたくに原画の持つ魅力を追求しました。
彩美版とは:画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された新時代の画期的な技法による複製画です。彩美版の特徴である先端デジタル加工処理技術と高精度プリント、さらには一枚一枚職人の手作業によるシルスクスクリーンを施し、豊かな色彩や作家の筆遣い、原画の持つ絵の鼓動までをも表現いたしました。(彩美版は共同印刷株式会社の登録商標です)
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