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金子兜太 俳句の古典を読む−芭蕉 蕪村 一茶 子規−

◎2月20日、98歳で逝去された日本を代表する俳人、金子兜太さん。戦後日本の俳壇をリードしてきたご功績を偲んでご案内いたします。

<俳句のこころを説く名講義>
四人の偉大な俳人たちがそれぞれの人生の節目に書き残した書、「野ざらし紀行」(芭蕉)「新花つみ」(蕪村)「七番日記」(一茶)「仰臥漫録」(子規)−。その四つの古典を現代俳句の世界をリードし続けた俳人・金子兜太先生が読み解き、偉大な俳人たちの本質と俳諧の真髄を説いた名講義シリーズ。

『芭蕉の詩へのもとめ初期的な、しかし大きな転機となった「野ざらし紀行」や、蕪村晩年の自在な詩境の展開を示す「新花つみ」や、壮年期の一茶が、活気をもって動きまわり、句作りしていた「七番日記」、さらには、死にちかく、若き子規がその有り態をさらけだして止まらなかった「仰臥漫録」といった、その人の生涯のなかで、節目となっている古典を、私流の読み方で読むことにした。』(金子兜太)

○芭蕉「野ざらし紀行」(CD1:0〜75分/CD2:0〜42分)
・「野ざらし紀行」は貞享元年(1684)秋、芭蕉が江戸・深川の草庵を出立、伊勢を経て、郷里・伊賀に帰り、大和から近江、美濃、尾張、甲斐などを回り、翌年初夏、江戸へ戻るまでの紀行文。芭蕉の最初の旅の記述を読みながら、俳諸にかけてゆく、そのこころの動きをたどってゆきたいし、途上、名古屋で同地の俳人たちと巻いた歌仙、冬の日」にもふれてみたい。
○蕪村「新花つみ」(CD2:42分〜77分/CD3:0分〜64分)
・「新花つみ」は、安永6年 (1777)、蕪村数え62歳の作。亡母追善の夏の行として、1日10句をめざした。が、所労のためJ 、十数日で俳句を断念。蕪村晩年のこの句文集は、正問子規にも、すくなからぬ影響を与えているが、気軽で闊達な俳境を読みとってゆきたい。
○一茶「七番日記」(CD4:0〜77分/CD5:0〜30分)
・「七番目記J は、文化7年(1810)正月から同15年・文政元年(1818)12月までの一茶の日記・句帖。自筆原本は紙数154枚。上の欄に年月日、天気、出来事を記し、下の欄に句。一茶48歳から56歳までの句日記。江戸−故郷信州の中山道を幾度も往復した一茶が、50歳で郷里に婦って、やがて妻帯。子を得て、死なす。そんな時期の活力もあり、屈折に富む日々の記録と俳句が書き止めてある。一茶調成立期のもの、と評する人もいる。
○子規「仰臥漫録(CD5:30〜75分/CD6:0〜66分)
・「仰臥漫録」 は、病を得た最晩年の子規の、明治34年(1901)9月2日から始まる病床日記。2巻。子規が発表を意図しないまったくの私記なので、赤課々な表現の目録となっている。死期直前の、といってもよい子規最晩年の勝手気ままな記録で、病苦、病痛に率直に反応し、わめき、腹が立てばためらわず物をぶつける。子規の有り態、鬼気迫るものがある。若くして死んだ、子規の心意と作品にふれる。

金子兜太略歴
1919年埼玉県生まれ.東京大学卒業後、日本銀行に入行。加藤楸邨に師事。1962年、同人誌「海程」を創刊、主宰。1983年、現代俳句協会会長、1987年より朝日俳壇選者。1997年、NHK放送文化賞。2005年、日本芸術院会員、2008年、文化功労者。主な著書「種田山頭火 漂泊の俳人」「小林一茶」「わが戦後俳句史」「一茶句集J ほか。句集「少年」「蜿蜿」「暗緑地誌」「遊牧集」「金子兜太 全句集」「黄金子兜太句集」「皆之」「詩経国属」「金子兜太集」第一巻〜第四巻ほか。2018年2月20日没。

☆内容:CD6枚+16頁解説書付
☆音源:朝日カルチャーセンター
☆発行:アートデイズ
※この講義は朝日カルチャーセンターでの連載講義を収録したものです(ライブ録音のため、一部お聴き苦しい箇所がございます)。

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